言葉の持つ力に励まされ、その言葉との出会いで人生が変わることは事実です。ここでは講師である私自身もその言葉の力に救われ、受講生の皆様にお伝えしている大切な言葉の数々をご紹介します
- 「役職手当は、役者手当」
- 部下の目の前で愚痴を言ったり、自らがやる気の無さを見せつけたり…。成長を望んでいる部下の前では管理者は、常に「管理者」を演じ切り個人の悩みや課題などを自己責任で解決する力が必要なのです。
人格を磨き、憧れの上司であることは最も大切な上司のスキルです。
- 「与えるは奪う」
- 答えを出し続け、指示や命令を与えることは一見すればとても丁寧な指導に見えますが、それを続けてしまえば部下はいずれ考える機会を失い、自分の中で答えを見出す力までも奪われていきます。時には黙って「考えさせる」ことが重要。
考えさせる時間を与えることは「君は自分で考えて、自分の答えを持っても良いんだよ」と、思考の許可を与え、自分の言葉に出会う権限を持たせてあげることなのです。
- 「待つことは愛」
- 「あいつには意見が無い!」「最近の若者には意思が無い」そんなはずはありません。命があればそこには必ず言葉があります。もしそれをあなたが聞こえないならば、「待つ」と言う愛情を示していないだけだと思うのです。黙って「待つ」。
これに耐えられない大人や上司こそもっと若者を信じて欲しいのです。
- 「学ぶは、真似ぶ」
- 誰でも一生勉強です。幾つになっても、また改めて気づかされる自分が常にいるはずです。そんな学びは、周囲の素敵を真似ることから始まります。周囲の素敵を真似できない「頑固さ」は最も自分を成長から遠ざけてしまいます。素敵を集めてドンドン真似する。その集め方に個性が出るから幾ら他人(ひと)を真似ても自分がいなくなってしまうようなことはありません。
安心して、人の素敵を「素直」にありがたく真似させていただきましょう。そして、そんな素敵をくれた「素敵な出会い」に「感謝」しましょう。
- 「コミュニケーションは質より量」
- 1か月に一回の豪華な食事に行くより、毎日「おはよう」「頑張っているね」「大丈夫?」とこまめに声かけをした方がうんといい人間関係が出来上がります。数多く関わってもらえることに愛情の量を感じ安心して居場所を見つけやすくなるのです。会社でも、家族でも、ほんの小さな声かけを沢山プレゼントして下さい。
- 「プロとアマチュアはフォーム(姿勢)が違う」
- プロとアマチュアを見分けるのは一目瞭然。その姿、姿勢を見ればすぐに分かります。どんなアスリーターも基本フォームを徹底指導され、その基本姿勢が全ての機能を高めてくれます。立ち姿、歩いている時、座っている時、どんな時でも姿勢を正してみてください。その正した姿勢に「意識」は徹底されどんなパフォーマンスもようやく最大化されるのです。
- 「技術より人格」
- 誰でも自分の技術(スキル)を磨き、他者から高く評価されることを望むはず。でも、どんな高い技術や知識もその人の人格が整っていなければ嫌味な人と印象付けます。人格を整えるとは、「人を許す力」があるのか?こだわりすぎず偏りすぎず、動機は自らの保身や見栄ではなく周囲を豊かにすることに喜びがあるのか?と言うこと。人としての豊さの上にだけ咲く華。
それが本来の技術(スキル)だと思うのです。
- 「いち髪、に化粧、さん衣装」
- これは昔から言われる女性の身だしなみに関することわざです。最近残念に感じることが、衣装はお洒落が多様化し様々な装いが華やかなのですが、お化粧をしない人が多いことと髪の毛が脱色ややりすぎた毛染めで髪が痛み過ぎている方が多いこと。
ほうきの毛先みたいで不潔に見えます。装いは最後。それより健康的で艶のある髪の毛は女性が最も大切にするべき本当のお洒落であり、それが身支度なのです。口紅も社会人であれば必ず必要です。
- 「あなたの子は我が子のようで、実は我が子ではないのです。
成人するまで社会からお預かりしている社会の子、世界の子なのです。」
- 親御さんからすればショッキングな言葉かもしれませんが、この概念が無いが故にいかにも子供を身勝手に扱う親御さんが増えてきているのも事実です。自分の都合や快不快に合わせて成長させるのではなく、成人した年には社会の為に活動出来る力を持たせてあげて下さい。自分で自分を面倒見る強さを備えた子に育ててあげて下さい。人から好かれるスキルを持った人にしてあげて下さい。その子にしかない「力」を引き出してあげて下さい。
その為に色々なことを体験し、挑戦し、自分の「やりたい」「なりたい」に出会わせてあげて下さい。
- 「心の春夏秋冬を大切に」
- 時々研修で終始笑顔でいる方がいらっしゃいます。真剣に議論している時も、また注意を受けている時にも薄らと笑みを浮かべてしまうのです。そうした方々の多くは勘違いをされています。「いつも自分が笑顔でなければ嫌われる。」とか、「笑顔でいないと気を遣わせてしまう。」などと、自分のありのままの感情に蓋をして、まるで一年中満開の桜であろうとしているのです。でも、それは不自然。日本の四季のように、桜華やぐ春も素晴らしいですが、新緑目に眩しい初夏もまた素敵。秋の紅葉の落ち着いた風情や白雪積もる清らかな冬も格別です。人の心もそれで良いのです。どんな時も美しい自然です。
自分に条件を付けず、ありのままの自分を見つめることは何よりも美しい在り方なのです。